ロシア語学について
ロシア語を研究するということは非常に面白いものがある。
ロシア語の複雑さを科学的に分析していくというのが、何よりもネックとなってくる。音声、形態、統語、語彙、歴史、文字、歴史等いろいろ複雑な現象があって面白い。
ボードワン・ド・クルトネという大学者が生まれたのもロシア語があったからであろう。ロシア語が複雑でなければ、音韻論や形態論はロシアで発達しなかっただろう。言葉を鋭く観察する学者だけでは、研究が進んだりしない。
まず、ロシア語音声学だが、何よりも面白いのが母音の数であろう。音素という定義にも関わってくるので、この問題はすごく面白い。モスクワ学派とペテルブルグ学派とでは音素の考え方が異なっている。硬口蓋化音と非硬口蓋化音の対立も面白い。他に、アクセントの問題もある。ロシア語のアクセントと母音の問題も興味深い。
形態論では、まず語形成の諸問題が面白い。ロシア語では、語形成が盛んで、様々な接辞が付いて新しい語が作られる。それらの形態素を分解していき、整理していけばなかなか面白いテーマが見つかるだろう。さらに、品詞に関する研究も面白いだろう。語形変化する品詞(名詞、動詞、形容詞、数詞、代名詞)の形態の豊富さには驚かされることであろう。また、私が特に面白いと考えているのが、アスペクトの問題である。完了・不完了、一回・多数回等、瞬時・継続の動作様態を、文法的な形式にて2項対立にしているという特徴である。いわゆる、完了体、不完了体の問題である。
統語論では、語順の問題であろう。ロシア語の語順は、テーマ・レーマ(既知、未知)と密接に結びついているとか、非常に興味深い現象である。ただ、私ははっきり言ってロシア語統語論はこのテーマ・レーマの問題以外にはあまり興味はそそられない。
語彙論も面白い分野である。ロシア語には同義語が多く、その使い分けや用法を研究するのが最も面白いと思う。
とにかく、ロシア語が複雑であるのが、ロシア語学もしくはロシアの言語学を面白くしていることには間違いないと思う。語形変化や語彙数等、また複雑な音韻現象がないとおもしろくないではないか、、、。
ロシア語学については、これから少しずつ説明していきたいと思います。
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コメント
ロシアと日本の関係は深いものが
ありますが、言葉と言う意味では
まだ、これからなのでしょうか。
専門的で、すばらしいブログです。
私は、アジアの色々な言葉を比較
して、違いを、色々な角度から
調べることを目標としています。
今後ともよろしくお願いします。
投稿: 大中洋道 | 2008年3月15日 (土) 15時59分
大中洋道様へ
コメントありがとうございます。励みになります。
ブログ拝謁いたしました。いろいろな方面にご興味をお持ちで、すばらしい内容にまとめられていらっしゃると感じた次第です。
やはり、言葉の面白さは、その多様性にあると思います。ミクロ的にひとつの言語を深く掘り下げて見ていくのもいいですけど、この言語とあの言語はどう違っているのか、また何が共通なのかという比べながら広い視野でマクロ的に物事を見ていくというのに醍醐味がありますよね。
当ブログのリンク集に追加させていただきました。これからも宜しくお願いします。
投稿: 大西さとし | 2008年3月15日 (土) 16時52分
大西悟史様
丁寧なお返事まで頂き、感激しております。
大学時代に学ばれたロシア語を、社会に出ら
れた後も、さらに磨きをかけられておられる
とのことで、他にはない、ユニークな内容の
ブログです。私の大学時代に、研究室に共同
研究で来られたロシア人の方と、15年ぶりに
連絡がとれそうなので、ロシア語で挨拶をしてみようと、無謀なことを考えています。
ヘブライ語のshuの発音の文字が、ロシア語のshaの発音の文字にも見られるなど、どちらの言葉も、フェニキア文字からのルーツのようで、意外な接点があったり面白いです。
私は一時、鍛造ではなく、鋳造関係の仕事も
したことがあります。大西様とは、ここで
意外な接点を感じました。リンク集への追加
恐縮です。私も、リンク集をつくり、追加いたしました。今後とも、よろしくお願いいたします。どうも、有り難うございました。
[大西コメント]
こちらこそ宜しくお願いします。
これからもお互いがんばっていきましょう!!
投稿: 大中洋道 | 2008年4月16日 (水) 00時01分